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制作について 2026年
安部典子
空っぽな自分に気づいて以来、
線を引き・カットし重ねることを続けている。
1999年に始まったシリーズ「Works of Linear-Actions」において、
反復は差異を生む。
年輪のように、波のように、
層が現れる。
紙という素材は、他者のままにある。
切るたびに時間が積み重なる。
現れるのは時間そのものではなく、
その痕跡——
ゆっくりとかたちを持ちはじめるタイムラグ。
2013年、アリゾナの大自然の前で、
私はひとつのずれを感じた。
内にある自然と、目の前の自然。
そこから自然は、
生成としてのピュシスへと移っていった。
二十年余りのカッティングワークの中で、
このうちなる変化は絶えず続いている。
ハンギングの作品では、
切断が構造を崩し、
重力が歪みを生む。
それを受け入れ、さらに切る。
欠如が広がり、
形と空白は関係の中に現れる。
制作の中で時間は層となり、
一時的なかたちをとって、
他者へと開かれる。
彫刻は、
生成し続けるアサンブラージュとなる。
印刷物への切断は、
介入であり、協働でもある。
既存のテキストとともに、
意味の関係を再構成しながら、
主体の在処を問い続けている。
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